仕事が辛い時に逃げるのは、甘えなのでしょうか?~逃げていいんだって ~
「仕事が辛いんです。眠れないし、食欲もありません。」
って、死んだ魚のような目をして私のところにくる女性たちが居ます。そんな皆さんに共通するのは、私の顔を見た途端に泣き出すこと。ずっと「辛い」という感情を押し殺して、頑張って頑張ってきたけれど、もう無理だと辛い感情が堰を切ってあふれ出す瞬間です。それだけ必死で生きてきたということです。
辛いのは仕事だけ?
聞けば、辛いのは仕事だけではありません。
母親業・パートナーの世話・年老いた親の介護。さらにその上での仕事です。全部1人で抱え込んで限界。こんな女性がまだまだたくさん居るんです
だけど、その状況を選んでいるのは自分自身だという事に、まず気付きましょう。
なぜなら「すぐに心療内科を受診して、仕事を休みましょう。」と提案しても「出来ません。そんなのは甘えです。」と頑なに仰るんですから。これでは自分が自分をいじめているのと同じです。
例えばあなたの子どもや、親や、同僚が、食事も摂れない・夜も眠れない・涙も止まらないというような、今のあなたと同じ状況だったとします。
「しんどい。少し休みたい。」と相談されたら「そんなのは甘えだ。」ってあなたは言いますか?
言いませよね。
なのに、どうして自分には「甘えだ。」と言い放つのでしょう?
頑張らない自分は価値が無い、という無価値を抱えていますか?
もしくは、自分には『辛い状況』という罰を与えなきゃいけない、という罪悪感を抱えていますか?
そこに問題の根っこはあるのだけれど、それはおいおいカウンセリングするとして、勇気を出して一歩踏み出し、職場や家族に向かって宣言してみて下さい。
今すぐ宣言!
「私もうムリ!出来ない!助けて!」
宣言したらわんわん泣いて、いったん全部ポイって投げていいんです。それは甘えではありません。自分自身を痛めつける状況から逃げていいんです。
ですが、今の辛い状況は悪者ではなく、大切な何かをあなたに伝えようとしています。
「自分よりも他人を大事にする優しいあなただから、今まで頑張ってきました。だけどそろそろ、自分を大事にするやり方も学んでみるタイミングが来ていますよ。」
そうやって伝えてくれているのだと、私は思います。
「言われた通りにやってみたら、夫も子ども達も『ゆっくり休みな』って言ってくれました。お医者さんも『受診してくれて良かったよ』って言って下さいました。これで仕事は休まなくても大丈夫そうです。」という方がいらっしゃいました。
それは「そんなに自分をいじめなくても、あなたはみんなに愛されているんだよ。」って、辛い状況が教えてくれたという事でもありますね。