彼氏の過去の浮気を許せなくて苦しいです

10年付き合っている彼が居ます。8年前に彼が浮気をしました。それも短期間の間に3回。何度も話し合いをして彼も謝ってくれ、今は自分に尽くしてくれています。だけどふとした瞬間(浮気相手と同じ名前をたまたま見付けたとか、彼と浮気相手が過ごしたホテルの名前をたまたま聞いたとか)に浮気されたという事実を思い出して、怒りと悲しみで苦しくて仕方なくなります。そうすると我慢出来ずに彼を責めてしまうのですが、『ごめん・・・』と言ったっきり彼氏も困って無言になるばかりで、何の解決にもなりません。彼の事は好きです。私はどうしたら良いでしょうか。

浮気を許すと決めたらそれ以上相手を責めてはいけない、とはいえ…

それが簡単に出来たら苦労はしません。信頼していて大好きなパートナーの浮気は、本当に胸が押し潰されるんじゃないかと思う程、痛くてしょうがないものです。それでも許すと決めて辛い気持ちを抱えてよく8年間も頑張ってきました。それだけ彼の事を愛していたという事です。まずは頑張ってきた自分を「偉い!」と褒めてあげましょう。そして、それだけ人を愛せた自分を「偉い!」と褒めてあげましょう。

この女性の成育歴をみていきます

母と子

幼少期~思春期

小さな頃から両親に「女である事」を否定されて育ってきました。可愛い小物を持つ事は禁止。20歳を過ぎてもお洒落や化粧は一切許されず、勿論異性に関する話はタブーです。彼女は、ひたすら真面目である事、勉強が出来る事、みんなのリーダーである事、資格を取り社会的地位のある職業に就く事を両親に強く求められてきました。進路も両親の意向で決められました。そんな両親の期待に応えるべく必死で頑張り、そのお陰で両親が希望した通りの仕事に就き、仕事の出来る女性となりました。「おまえは誰よりも男だ。」と両親に褒められ、とても嬉しくなりました。そして「強くある事が自分の生きる道」と、女性性を封印し男性性を強く押し出し、ひたすら武士道を邁進していきます。

結婚そして離婚

「年頃になって結婚していない娘は恥ずかしい。」という、これまた両親の期待に応えるべく、当時たまたま近くに居た相手と結婚。ですが結婚当初から夫側拒否のレス問題が発生。話し合いをしましたが「キミとは出来ない。」と言われてしまいます。この一言で、彼女のなけなしの女性性はズタボロ、消えて無くなってしまったようなものです。まあでも、そもそも彼女が女性性を封印して男として生きているのですから、結婚生活が上手くいかなくなるのは当たり前なんですが。それでも子どもが欲しかった彼女は、土下座せんばかりに夫に頼み込んで奇跡的に子どもを設け、専業主婦になります。ですがやがて夫婦の会話が無くなり、夫の借金と浮気が発覚。離婚に発展します。

新たな出会い

元夫の多額の借金と子どもを抱え離婚した彼女。それでも「負けは許されない。今こそ私が立ち上がる時!」と、幼少期から培ってきた強い男性性を活かして、仕事に復帰。朝から晩まで仕事をバリバリこなし、子どもを養い、借金返済の目途をつけました。そんな時に出会ったのが今の彼氏です。何故かとても惹かれる人でした。この彼氏との付き合いは、10年に及びます。付き合い始めた当初「私の身体は汚い。」と言い張る彼女に対して「好きな相手の身体なのに汚い事なんか何一つ無い。」と言ってくれ、彼女は泣いてしまいました。女である自分、つまり封印していた女性性をこの彼氏が開かせてくれたんですね。彼に甘える事を覚え、美しくある事を楽しむようになりました。
ですが、付き合い始めた当初2年間の間に彼は3回浮気をし、その度に彼女が許してきたという事実があります。だけどここ8年間、彼は彼女にひたすら尽くしていて彼女もそれを自覚しています。それでも「辛い」と相談にいらっしゃったのです。

こころが動いた瞬間に自分の気持ちをノートに書きなぐりましょう

ノート

と、まず彼女にアドバイスしました。彼氏の過去の浮気を思い出して「うわーっ!」となった瞬間に、その感情をひたすらノートに書きまくるのです。彼女は日記アプリをスマホに入れ、日々罵詈雑言を書き連ねました。「このクズ野郎!」「バチがあたれ!」「キモくそじじい!」「許さない許さない」「苦しい辛い悲しい」。
不思議な事にこうやって感情を書き出していくと、ある瞬間に自分の感情が「スン・・・」となる瞬間がきます。うわーっと荒れ狂っていた海が凪に変わる瞬間です。これを【感情を感じ切った瞬間】といいます。その時にすかさず、

どうしてそう自分が感じたのか考えてノートに書いてみましょう

彼女は考えました。どうして自分はこんなにも怒っているのか。どうして自分はこんなにも悲しんでいるのか。

「女である私は愛されないという価値観を、両親から植え付けられてきた。元夫と離婚した時も『ほらね、やっぱり私は愛されない』と思った。だけど彼が、私が女である事を思い出させてくれた。私の事を綺麗だと褒めてくれ、抱きたいと言ってくれ、女としての自分に自信を持たせてくれた。なのに度重なる浮気。『ほらね、やっぱり私は愛されない』と思ってしまった。女としての自分に自信を無くしてしまった。それが悲しかった。」
「彼の浮気が発覚した時に、我慢して許してしまった。それは自分に自信が無かったから。彼に嫌われたくなかったから。彼に捨てられたくなかったから。自分を大事にしていたらあの時にスッパリ別れていたはず。あの時ひどくひどく傷付いた自分が居たのに、そんな自分を守れなかった自分。この怒りはそんな自分に対する怒りだ。」

そこから導き出されるあなたの思い込みは何でしょうか?

私は女として綺麗じゃない

私は相手の何もかもを受け入れて相手に尽くさないと愛されない

私は自分自身を我慢しないと愛されない

ありのままの私を大事にしてくれる人は居ない

私は誰よりも最下層の女

私には女としての価値が無い

男性はみんな仕方なく私と付き合っている

彼女は、他の誰でもない彼女自身がそう思い込んで自分自身を評価し、辛くさせている事に気付いたんです。

その思い込みを手放しますか?まだ持ち続けますか?

思い込みを手放すのは、とても勇気が要る事です。何故なら自分自身を被害者の立ち位置に置いておけなくなるからです。自分が被害者で居る事は、実はとてもラクなんですね。「何もかもそっちが悪い!そっちが私をラクにしろ!」と、辛い状況を誰かや何かのせいにおけば、自分の内側を振り返らなくて済むからです。おそらく彼女は幼少期に、両親との関係の中でこころに傷を受けています。そんな自分を振り返らなくて済むからです。ですが、数日おいて彼女は「思い込みをもう手放します。」と決意して、カウンセリングを受けつつワークを開始しました。彼女の勇気に拍手です。

この彼に出会った意味やこの彼の役割は何だったのでしょうか?

女性

ここでスピリチュアルなお話をします。人は生まれてくる前にあらかじめ出会う人を決めてきます。そして相手が相手らしく生きるために、それぞれが色んな役割を持って出会うように、お互いに決めて生まれてくるのです。
「じゃ、俺はこのタイミングでキミに出会ってまず付き合う。で、浮気するわ。」
「分かった。そこで私が自分の使命に気付けばいいのね。」
「そう。そこでキミが気付かなかったらあと2回浮気すっから。そしたらいくら何でも気付くだろ。」
「了解!」
という感じです。

彼女は彼と出会った事で、封印していた女性性が花開きました。今や彼女はどこからみても美しく憧れられる存在です。そして彼氏の浮気問題から、相手を責めるだけではなく自分の内面を振り返る事を学びました。その過程で、両親の希望ではなく自分が本当にやりたいと思った仕事を見付け、ここで持ち前の男性性を発揮して猛勉強して資格を取り、その道を歩み始めました。
「これが本当の私だと心の底から感じます。本当の自分に戻れたのは、彼の存在と浮気のおかげです。彼がその役割を担ってくれていたんですね。3回目の浮気から8年もかけて、やっと自分の使命に気付きました。同時に、もう彼の役割は終わった事にも気付いたんです。」
そして彼に「私を私に戻してくれてありがとう。」と言って、別れを告げたのです。

まとめ

もし、今あなたがこの彼女と同じ状況で辛くて仕方ないのだとしたら、参考にしてみて下さい。パートナーの浮気問題でもまず振り返るのは自分自身です。そうやってとことんまで自分の内面をみつめた先に、パートナーとどうしていくのが良いのか、今の自分にとって最良の答えが待っています。一人でやるのが難しいようでしたら、ぜひカウンセラーの力を頼って下さいね。

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