病院に行った方がいいかどうかの基準ってあるの?
カウンセリングをしていてよく聞かれるのが「病院に行った方がいいでしょうか?自分では判断出来なくて・・・。」という質問です。
一般的に言われているのは【いつもの自分とは違うと思った時】です。ですがこれも、いつもの自分がよく分からなかったり、病院に行くというハードルが高くて躊躇したりするものです。
そこで、私が受診をお勧めする判断材料にしているのは
①夜、眠れなくなった
②食事が摂れなくなった
③死にたいと思っている
この3つです。特に③に関しては、四の五の言わず即受診をお勧めしています。死にたいという気持ちに「本人がそう思っているんじゃなくて、病気がそう思わせている」という側面が多々あり、まずはその病気の治療をする為に、どうしても薬の力が必要になる場合があるからです。
いつもの自分を知っておくという事が安心感につながる
ですが、やはり「いつもの自分を知っておく」というのはとても大事。例えば私は、職場が変わると3カ月ほど食事が摂れなくなります。新しい職場もストレスだし、方向音痴の私は出勤経路で迷わないかと緊張して、出勤すること自体が辛くなるんですね。ですが、新しい環境に慣れてくると仕事が楽しくなり、食事も摂れるようになるんです。このパターンが【いつもの自分】なので、食事が摂れなくなったからといって早々に受診はしません。「ハイハイ、食べられなくなったね~。」と思うだけで余計な不安感も煽りません。ですがもし、食事が摂れないという期間が3カ月以上になってきたら、【いつもの自分と違う】ので受診するでしょう。
またその他にも、頭痛・腹痛・下痢・過呼吸・動悸など、こころの痛みがからだの症状として出ている場合もあります。こころとからだは密接に繋がっていますので。それに、こころの不調だと思っていたら、からだの病気だったという事もあります。ですから、症状と相談者の話を総合的に判断して
「すぐに受診しましょう。受診先は〇〇科です。」
「市販薬で良いので、胃薬をお守りとして持っておきましょう。」
「まだ受診しなくても良いので、ひとまずカウンセリングを続けて様子をみましょう。」
というようなアドバイスをしていくのです。
自分で受診の判断するのは難しいものです
病院に行くのは勇気が要ります。受診するのに誰かの後押しが欲しいと思うのは、何もおかしくありません。そもそも何科に行ったらいいのか分からないという場合もあるでしょう。そんな時は相談して下さい。会社の保健師や産業医、また外部の相談機関でも良いのです。