仕事では問題ないのに恋人や夫や子どもとの問題を抱える女性の処方箋

仕事は得意。バリバリやって管理職まで上り詰めてきた。そんなあたしは周りからは「出来る女」と見られている。自分でも【仕事は】出来るという自覚もある。だけど何故かプライベートでは上手くいかない。はたから見れば、幸せそうで上手くいってそうで羨ましいと思われているのに。「〇〇さんのこと、憧れます！」なあんて言ってくれる後輩だっている。だけど実は、恋人とのこと・夫とのこと・子どもとのことが上手くいかなくてアタマが痛い。それに、思えばいつも同じ問題を繰り返しているみたい。なんでだろう？

仕事では問題ない、だけどプライベートでは問題を抱えているという女性は、幼少期から自立しなきゃいけない環境にあった場合が多いものです。例えば、

親とケンカばかりしていた

親が不安症だった

親が過干渉だった

家が貧しかった

親が病気がちだった

両親が不仲だった

きょうだいとの確執があった

親が厳しかった

小学校から高校までの思春期にいじめにあった

等々。

早く自立してその環境から逃れる必要があったり、早く自立して親を助ける必要があったということです。そうやってスーパー自立ウーマンとなり、仕事をバリバリこなしてきた。逆に言えば、強く強くあらねば、生きてこられなかった女性たちです。

あなたがそうだった場合、問題になるのは、過去に傷付いた「ちっちゃなあたし」が、傷付いたままこころの中に取り残されているということ。そして、その子にあなたが気付いていないということです。

親とケンカばかりしていたり、親が不安症だったり、親が過干渉だったり、家が貧しかったり、親が病気がちだったり、両親が不仲だったり、きょうだいとの確執があったり、親が厳しかったり、思春期にいじめにあってたりすると、幼いあなたのこころは、何度も何度も大きく傷付きます。だけどその傷を癒やす術も分からないまま、無理やりペタンと絆創膏を貼って

「こんな傷で負けるもんか。あたしはもっと強くならなきゃ。」

と、必死で立ち上がって生きてきました。だけど、大きな傷を負ったちっちゃなあなたは、まだあなたのこころの中に居ます。たった一人で取り残されて「痛いよう！」って泣いています。大人になったあなたが、他人とより密接な人間関係を築くとき、つまり、恋人や夫や子どもとの関係を築くときに、ちっちゃなあなたが顔を出し、あなたのこころに貼った絆創膏が剥がれ、傷がむき出しになり、問題を抱えることになるのです。傷が癒やされなければ、何度も同じような問題を繰り返すことになります。

このようなクライエントには、対話を重ね、私との信頼関係を築いた上で、「傷付いて取り残されたちっちゃなあたしを、過去に戻って【大人のあたしが癒やす】」という作業を、私と一緒にやって頂きます。

• 目を閉じて、地に足をつけて、背筋を伸ばし、大きく何度も深呼吸をします。あなたは大きな一本の木のようです。大地に大きな根をはり、なにが起ころうとも揺らぎません。
• あなたの目の前に電車が停まりました。その電車は過去に向かう電車です。乗り込んで、あなたの過去に向かいましょう。私も一緒に連れていってくれますか？
• ここだと思うところで停まってください。一緒に電車から降りましょう。目の前にドアが見えます。どんなドアですか？
• そのドアを開けて、中に入りましょう。中には過去のあなたが居てこっちを見ていますね。何歳頃のあなたですか？どんな顔で見ていますか？
• その子に一歩、近付きましょう。もう一歩、近付きましょう。手を伸ばして頭をなでなでしてあげられますか？その子はどんな顔であなたを見ていますか？
• では、その子をぎゅーっと抱き締めてあげてください。その子になんて声を掛けますか？

「今までほっておいてごめんね」

「もう大丈夫だよ」

「大人のあたしが守ってあげる」

「かわいい、本当にいい子」

「よくがんばったね」

たくさんたくさん、声を掛けてあげてください。

• その子はどんな顔であなたを見ていますか？
• では、ゆっくりゆっくりその子から腕を離してください。その子はどんな顔であなたを見ていますか？
• 「大丈夫だよ。また来るからね。」と声を掛けて、一歩、また一歩、その子から離れていきましょう。

こうやって、私と一緒にあなたの過去に行き、ちっちゃなあなたを大人のあなたが救い、そしてまた、私と一緒に今に戻ってくるのです。

とても勇気のいる、とても苦しい、何度も行う必要がある作業です。傷が大きいほど、過去の自分に会うことの恐怖が起こり、途中で出来なくなる方もいらっしゃいます。ですが、私と一緒に２人で力を合わせてこの作業を成し遂げた時、

「ああ、あたしはこんなに傷付いていたんだ！」

という大きな気付きが起こります。そして、感情が涙となって溢れ、癒やしがうねりを作りこころの底から沸き起こります。大人になったあなたは、自分が受けたこころの傷を自分で癒す力がある。問題解決に向けての大きな一歩を踏み出した瞬間です。