彼氏や夫との問題を解決したいなら、彼自身を変えようとしないと決める①
依存状態に居るとあなたの幸せは彼次第なので、今、あなたが幸せじゃなかったとしたら、彼を変えるしかありませんね。
彼を変えようとする事は、彼を支配し、彼を管理し、彼の人生をコントロールするという事です。
ですが、あなたが他人の人生を支配し管理しコントロールするなんて、到底不可能です。
なぜ不可能なのかを考えてみましょう。
イギリスの精神医学者、ジョン・ボウルビイは「人間は弱く幼い時期に、自分より大きくて守ってくれる人と繋がろうとする本能がある」と提唱しました。
この本能を「愛着」と言います。
赤ちゃんは「お腹がすいた、おむつが汚れて気持ち悪い、なんだか寂しいから甘えたい」というような自分の要求を、自分より大きくて守ってくれる人(多くは養育者ですね)から、お世話して貰ったり、抱っこしてして貰ったりして叶えて貰うことで、愛着をぐっと深めてこころ豊かに育っていくのです。
このような幼少期の養育者との愛着体験が、成長してからのありとあらゆる人間関係、例えば夫婦関係であったり、恋人関係や親子関係や友人関係や職場の人間関係を作り上げる上での基礎になるという考え方、これを愛着理論といいます。
幼少期に安定した愛着体験を積んで育った子どもは、自分自身と養育者との関係が、安心で安全な場所であると認識しています
ですから、たとえ外の世界で他人から傷付けられたとしても「誰かから傷付けられたら、自分を守ってくれる養育者の元に帰ればいいもんね。」という安心感を持っているので、他人との交流がとても上手でのびのびと自由です。
逆に、幼少期に何らかの原因があって、養育者との間で安定した愛着体験を積めなかった子どもは、成長してからも不安定な人間関係を築いてしまいがちです。
さてこの愛着理論からみてみると、愛着体験によって築かれる恋愛関係や夫婦関係のパターンは、大体次の四つに分かれると言われています。
① 安定型
② 不安両面感情型
③ 回避型
④ 無秩序型
まず①の安定型ですが、このタイプの人はこの人を育てた養育者自身がとても安定しています。
彼らの養育者は、子どもにとって必要なときにそこに居てくれて助けてくれる存在なので、子どもは不安を感じることがあまりなく成長します。
子どもとの間で何か問題が起こっても、すぐに関係性を修復することができます。
子どもは成長してからも他人との交流が怖くないので、寂しい時は寂しい、悲しい時は悲しい、嬉しい時は嬉しいと、自分の感情を抑えず上手に相手に伝えられます。
自己と他人をきちんと線引きしているので「そっか、あなたはこういう風に感じてこういうことをやりたいと思っているんだね。私はこういう考え方でこういう風にやっていきたいんだ。」というように、相手の気持ちも自分の気持ちもどちらも大事にすることができます。
恋愛関係や夫婦関係に於いてはとても協力的です。
「私はそのままで愛される価値があるし、そのままの他人を愛することも出来る。」という感覚を持っています。
それは、自分自身に対する信頼であり、パートナーに対する信頼でもあります。
安定型同志の恋愛夫婦関係は、とても安定した穏やかなものになります。
また「自分は愛される価値がある」という疑いなき自信を持っていますし、「自分は自分、他人は他人」というように自分と他人との境界線がはっきりしているので、きちんと対応してくれない相手や大切にしてくれない相手とは、素早くその関係から身を引くことができます。
次回②不安両面感情型についてご説明します。
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