四の五の言わずとりあえずやってみてから考えたら如何でしょう?
あなたが他人を変えることは出来ないし、他人もまたあなたを変えることは出来ません。
それはカウンセラーも同じで、カウンセラーが他人であるクライエントを変えることは出来ません。
ただ、カウンセラーは山ほど勉強してきているし、さらに生きている限りずっと自己研鑽をしています。知識もスキルもたくさん持っているので
「あなたがいましんどいのは、こういう理由が考えられますよ。他にもこういう理由も考えられますよ。」
という見立ても出来るし、
「だからこうしたらもっと生きやすくなるかもですよ。こういう考え方もありますよ。」
という提案も出来るのです。
ただ、カウンセラーが出来るのはここまで。
カウンセリングを受けて、今までの自分のものの捉え方や考え方を少し変えてみようと思うのか、そのために、カウンセラーからの提案をやってみるのか。つまり、変わるか変わらないかを決めるのは、あなた自身なんです。カウンセラーが「やれ」「変われ」と強制してやらせる訳ではないのです。
なのに、カウンセラーがあの手この手を繰り出しても
「それはこうだから出来ません」
「それはああだからちょっと無理です」
って、次々に出来ない理由を仰って動かれない方も多いです。
それで本人が良ければいいのです。だけど現状は「辛いです…」と仰ってカウンセリングに通われる。となれば、
「動かないことに、何らかのメリットが私にはあるからやりたくない」
と気付くと良いのです。あなたは「動けない」のではなく「動きたくない」のです。
さて、あなたが動きたくない理由は何でしょうか?
カウンセリングで耳当たりの良い言葉だけを聞いていても、気持ち良いのはその時間だけで、辛い状況は何も変わりません。ですが、今までの自分の生き方から一歩別の方向へ踏み出すのは、とても勇気がいること。大きな不安も抵抗も出てくると思います。だけどどんな人でも、
「自分で成長する力」
「自分で何とかしようとする力」
を持っています。「カウンセリングを受けてみようかな…」と考えること自体が、その力を持っている証です。
あなたには自分で何とかする力がある。
だから、四の五の言わずとりあえずやってみてから考えたら如何でしょう。
提案されたことをやってみたら、今の辛い現状がさらに悪化するでしょうか?窮地に追い込まれるでしょうか?命の危険にさらされるでしょうか?
効果がなかったり嫌だなと感じたりしたら、それをカウンセラーに伝えましょう。そしたらカウンセラーがまた別の手を提案します。そしてそれをまたやってみる。
世の中のストレス対処法の上手な人たちは、こういう動きを自分で自然にやっているものなんです。